立山砂防国際シンポジウム

富山県に位置する立山砂防は世界遺産登録を目指した活動を進められています。この度、世界遺産申請について検討するための国際シンポジウムへの参加と登壇者への事前視察の機会があり、構成資産として検討されている各施設の見学の機会を得ました。

これまでにも日本国内の各種世界遺産の推薦準備にあたって、助言をいただくために数多く来日いただいている中国の精華大学国際遺産センター長の呂舟先生と韓国の慶星大学教授の姜先生とご一緒し、富山県教育委員会と国交省の立山砂防事務国からのご案内のもと、砂防と関連する施設、また立山信仰の場を回りました。

シンポジウムでは西村幸夫先生による司会のもと、立山砂防の世界遺産推薦に向けての課題を検討することに加えて、より幅広に近代土木遺産の遺産としての認識や形成の在り方について、日中韓での取り組みや現状を共有しました。産業遺産と土木遺産の差異、土木遺産の価値の所在、保存と稼働による更新の併存の在り方などが議論されました。