2024/07/14
エジプト カイロ・アレクサンドリア訪問記
筑波大学世界遺産学学位プログラムはエジプトのアレキサンドリアに位置するE-JUST(エジプト・日本科学技術大学)のHeritage Studies Programと学術交流を行っています。今回はエジプト人学生の修士論文の審査の機会に現地を訪問し、論文審査に参加するとともに、今後の学術協力についての協議や遺産の現場や博物館等の視察をしました。コプト教の修道院や巡礼路に関連する遺産、カイロのギザとサッカラの遺跡群、カイロの旧市街地とシタデル、オープン間近の大エジプト博物館の保存センターなどを訪れる機会を得ました。
2024/06/17
タイの伝統水辺集落の調査
Kasetsart大学のPatiphol Yodosrang先生が取り組んでいるタイの伝統的な水辺空間の調査に2日間参加させていただきました。彼の調査はカヤックで河川や水路を巡って行うもので、かつてはこうした水路が生活の基本動線であった集落を研究する最適なアプローチです。今回は2日間にわたってバンコクの西方約70kmに位置するラチャブリーの伝統集落と、アユタヤ遺跡の環濠を訪れました。
2024/06/14
SPAFA東南アジア考古学カンファレンス
2年に一度開催される東南アジアの考古学と芸術に関する研究大会であるSEAMEO SPAFA 2024カンファレンスがバンコクで開催され、多様な研究成果や進捗報告がなされました。各国の考古学サイトでの研究成果を発表するセッションが多くを占めますが、その他にも博物館展示に関するセッションや特定の分析技術の適用方法に関する研究等、テーマは広範に及びます。私はセッション10「Multi-disciplinary Research on Cultural Connection in Mainland Southeast Asia and its Applications」の共催者として参加し、「Revealing the Chronological Evolution of Provincial Urban Ruins in the Angkor Empire: Insights from a New Investigative Campaign at the Banteay Chhmar Archaeological Site」というタイトルでバンテアイ・チュマール遺跡にて今年から開始した研究
2024/06/07
高精細複製の障壁画調査
2024年6月3~4日にかけて博士前期2年岩瀬の修士研究テーマ「歴史的建造物における障壁画の保存活用に関する研究―移設保存時の代替品の使用について―」に関わる調査として京都市内にて調査を行いました。今回は近年障壁画のオリジナルに変わって歴史的建造物に具えられる例が多い高精細複製を扱っている方々にお話を伺うことを目的に調査を行いました。
2024/04/01
NHK BSスペシャル
4月4日(木)夜11:25~NHK BSスペシャルにて、近年アンコールで取り組んでいる研究の一部を紹介する番組が放送される予定です。 「デジタル・アイ 新発見続々! 考古学×可視化テクノロジー」乞うご期待!
2024/03/26
サンボー・プレイ・クック遺跡群の環濠と溜池調査
昨年3月の調査に引き続き、都城環濠の一部で発掘調査を行い、また遺跡群内に散在する溜池でのボーリング調査を行いました。7世紀初頭に造営されたと考えられる、東南アジアでも最初期の複合的な宗教施設群が成立した背景となる支持基盤の様相を明らかにすることが大きな目的です。寺院地区に隣接する都市の築造年代、利用期間、都市内外の土地利用状況を解明するために、都市の外郭をなす環濠と、水管理の要であったと考えられる溜池やダム施設を対象として調査を行いました。
2024/03/12
バンテアイ・チュマール遺跡群の調査開始
アンコール遺跡群より北西に170km、タイとカンボジアの国境をなすダンレック山脈の南に20km程に位置する謎多き遺跡群バンテアイ・チュマールでの本格的な調査を開始しました。 バンテアイ・チュマール遺跡群はバイヨン寺院と双璧をなす12から13世紀にかけてのクメール都市であり、中央寺院の周辺には都市規模での痕跡が多数確認されています。 カンボジア政府は世界遺産の推薦準備も進めており、顕著な普遍的価値の潜在性を検証するために各方面からの研究が進められつつあり、また近年では遺跡修復や整備も急速に進展しています。 しかしながら、遺跡群の空間的・時間的な広がりを研究する試みは限られており、今後数年かけて総合的な調査を行いたいと考えています。
2024/03/02
アンコール・トム発掘調査
アンコール遺跡群の中核をなす12世紀後半に築造された都城アンコール・トム内の寺院西トップ近傍にて発掘調査を行いました。長年にわたって西トップ寺院の調査と修復工事を進めている奈良文化財研究所との共同調査であり、調査手法や技術、道具においていろいろと学びの多いものでした。
2024/01/28
先端技術で遺跡を見る:TV番組撮影
テレビ番組の撮影にてカンボジア内のアンコール遺跡、サンボー・プレイ・クック遺跡、クーレン山中の遺跡を回り、各所の専門家からのご案内をいただきました。 先端技術の利用によって考古学的遺産の研究や保存への新しい取り組みを紹介する内容です。特に航空測量調査や地上撮影型のLiDAR、地下探査、GISといった技術の利用について紹介するものです。
2024/01/15
トスカーナ地方の歴史都市巡り
2023年の年末より、ローマからフィレンツェにかけて、トスカーナの歴史的町並みを巡りました。チヴィタ、モンタルチーノ、ピィエンツァ、シエナ、ヴォルテーナー、サンジャミアーノ、ピサを訪れ、生きた歴史的景観と建築と芸術と料理を堪能する旅となりました。

さらに表示する