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アンコール遺跡群の中核をなす12世紀後半に築造された都城アンコール・トム内の寺院西トップ近傍にて発掘調査を行いました。長年にわたって西トップ寺院の調査と修復工事を進めている奈良文化財研究所との共同調査であり、調査手法や技術、道具においていろいろと学びの多いものでした。
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アンコール・トム内には2000を超える溜池と不規則なグリッド状の水路が張り巡らされていますが、これらを対象にした既存の調査は極めて限られています。今回の調査は、西トップ寺院近傍の溜池と水路を対象とし、それらの当初の形状、掘削や利用時期の特定、利用期間の古環境復元を目的としました。調査によって3km四方の方形都城であるアンコール・トム内の居住環境やインフラの維持管理状況の時代的変化から社会政治情勢を検証を試みるものです。
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全長34mのトレンチ発掘調査により、当初水路と溜池の形状、複数回に及ぶ浚渫等を含む改変の過程が確認されました。今後は、出土遺物や堆積土の分析による改変の時代背景、採取した炭化物の年代特定による時代情報の追加などを進める予定です。
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